トチュウエラストマーとは

トチュウエラストマーの分子構造
トチュウエラストマーの分子構造

トチュウエラストマーとはトチュウが生成する天然ポリマーです。主成分は高分子量のポリイソプレン(トランス-1,4-イソプレン)で、生体内で合成されるイソプレノイドの最小ユニットであるイソペンテニル2リン酸をジメチルアリル2リン酸と酵素反応により重合することによって生成されます。

トチュウエラストマー
トチュウエラストマー

トランスポリイソプレンは化石資源を原料に化学的に合成することも可能です。しかしトチュウ由来のトランスポリイソプレンは、酵素反応により重合されるため立体規則性が高く分子量が極めて高い、シスポリイソプレンを全く含まないといった化学合成品にはない特徴を持ちます。

トチュウエラストマーの高純度品
トチュウエラストマーの高純度品

当研究グループではこれまでに、トチュウからトランスポリイソプレン純度80%以上のトチュウエラストマー粗製製品を製造する技術を開発し、トチュウエラストマー生産事業化への目途を付けました。
現在、この純度をさらに上げたトチュウエラストマー高純度品を実験室レベルで作製しているほか、さらにこの高純度品を工業的に製造するための技術開発に取り組んでいます。

トチュウエラストマーのブレンド操作
トチュウエラストマーのブレンド操作

トチュウエラストマーの主成分であるトランスポリイソプレンは、そのままでも熱可塑性樹脂として利用できますが、加硫、エポキシ化、マレイン酸変性などの加工を行うことにより、様々な機能を付与することも可能です。また、その他各種ポリマーとのブレンドにより、それぞれのポリマーでは出せない物性を持つ新しいブレンドポリマーを生み出すことも期待されています。